書名 なぜ、あの会社は儲かるのか?ビジネスモデル編

著者 山田 英夫

出版社 日本経済新聞出版社

出版年2012年8月24日 1版3刷発行

目次

1: はじめに

2: 要約

3: 構成

はじめに

本書はビジネスモデルを体系的に見る視点と、それを自社が異業種から移植する方法について解説しています。

ビジネスモデルを説明する具体例が非常に豊富であり、具体例→ビジネスモデルの理論→具体例と循環して読むことができます。そうすることで、理論の理解が深まり、また、具体例を読み解く力もつくことができるようになっています。

ともかく、示唆に富む具体例が非常に豊富であり、理論の解説も明快であり、何回も繰り返し楽しんで読むことができます。

ビジネスモデルを体系的の理解したい方には、ぜひともお勧めしたいビジネス書の1冊です。

要約

ビジネスモデルのイノベーション

本書では、日本企業に共通している課題として、異業種におけるビジネスモデルの移植によるビジネスモデルのイノベーションを提言しています。

商品やサービスの差別化ではすぐに同業他社に追随され、価格競争へと進んでしまいます。

そこで、異業種で儲かっている企業のビジネスモデルを移植することで、同業他社が容易に追随できないビジネスモデルのイノベーションが可能となり、自社が儲かることができます。

ビジネスモデルとは、「儲かる仕組み」をいい、「誰に」「何を」「どのように提供する」のかをいいます。

ビジネスモデルを異業種から持ってくるのは、新しいビジネスモデルを創りそれを実行することは既存の企業では困難であり、また、同業他社のビジネスモデルを模倣すれば、いずれは価格競争へと進むからです。

ビジネスモデルの移植の課題

しかし、異業種で儲かっている企業のビジネスモデルを移植するためには、そのビジネスモデルを見抜く眼と、それを移植するための方法が必要となります。

そこで、本書では、ビジネスモデルを構成要素から見る方法と、そのビジネスモデルを移植することで生じる問題点および対応策について説明し、異業種のビジネスモデルの移植について解説しています。

構成

本書は全部で5つのパートに分かれています。

第1章

成熟業界でおきたビジネスモデルのイノベーションとして、15年でビジネスモデルが3回変わった文具業界の事例をあげています。そのうえで、ビジネスモデルの構築方法、定義、そして、本書の構成について解説しています。

第2章

成熟業界といわれる業界でおきたビジネスモデルのイノベーションを7つあげてそれぞれのビジネスモデルについて解説しています。

第3章

ビジネスモデルを見る視点として、7つの視点があげられています。

その7つの視点とは、顧客の再定義、顧客価値の再定義(製造業)、顧客価値の再定義(サービス業)、顧客の経済性、価値連鎖のバンドリングとアンバンドリング、経営資源の持ち方、定番の収益モデル、の7つです。

それぞれの視点を理解するための具体例も豊富であり、また、第2章での具体例にも言及されているため、7つの視点という理論が非常に理解しやすくなっています。

また、本章以下の理論解説を読んだ後に、第2章の具体例を自分なりに分析するとより、ビジネスモデルについての理解が深まると思います。

第4章

ビジネスモデルを変革する際の課題として、社内での問題点や抵抗、社外での反発などについて解説し、それについての対応策について解説しています。

異業種からビジネスモデルを移植するには、自社の事業との適合性の有無の判断や適合性を高める方法、社内外で起こりうる問題点などにあらかじめ対応策を考えておく必要があります。

おわりに

異業種で成功したビジネスモデルのイノベーションから得られる3つの示唆(成功の秘訣)について解説しています。